イベント報告

JASSで行われたイベント活動を参加者・運営委員の方にリポートしていただきました。
楽しく充実したイベントの様子をご覧下さい。
2016年07月20日掲載 イベント実施報告一覧へ戻る

2129 京の味⑥懐石瓢樹と京町屋

     
2016年07月15日(金)開催。 当日参加者22名。申込25名。


京都祇園祭 前祭りの宵々山の時期を選んで企画しました。
祇園祭は京都三大祭りで、鉾や山が巡業する様を祭りだと多くの方が思われています。
しかし、1ケ月間通して、八坂神社の祭りの内容は多彩です。
今回、屏風飾りや個々の町屋が所蔵する宝物を展示して、広く一般の人々に見ていただくのも京都のこの時期の風物詩です。
紫織庵(川﨑家)は有形登録文化財で、元医者の家を買い取った豪商が、和室に洋間を追加して、300坪の家でまるで私設の京町屋の美術館として公開されたのを見学しました。
京の味シリーズ6回目になりますが、瓢亭から暖簾分けされた「瓢樹」の料理を味わいました。

<紫織庵>

写真の撮影は禁止のため、公開は出来ませんが、NHK美の壺で紹介された日本画家 今尾景年作 孔雀図の本物の作品や作者が不明で国宝級?の洛中洛外図屏風、浴衣、着物、小物の展示が所狭しと展示。
大正15年に豪商が、洋館・茶室を加え迎賓館として利用。豪華な室内には、広縁のガラス戸は波打ちガラスで、12枚?が現存。1枚が当時の価格で1000円(現在の価値で1~2千万?)など驚きの館で、他にも素晴らしい内容で、建築好きのAさんはいい大工仕事に驚嘆。
大工棟梁:上坂浅次郎(こうさかあさじろう)(明治時代・大正時代に活躍した数寄屋大工 )の作
見どころ一杯の室内は、室町一ではないかと言われていました。

<瓢樹>

京都らしい工夫で、瓢亭の看板?卵料理と小鮎の丸かじり、賀茂ナスの田楽、鱧の梅干し
など、京都の一流料理店と言われている瓢亭の料理を伝承し、リーズナブル料金で喜ばれました。
三段重ねの重箱を覆っていたものに祇園祭の鉾が描かれていました。



祇園祭りの鉾をまず見物。月鉾の雄姿をご覧あれ。 
  紫織庵を外から撮影。
京都市指定有形文化財及び京都府医学史研究会史跡
に指定 



 紫織庵の当主による説明をしていただきました。

  紫織庵の庭は京都の一流旅館の老舗「柊屋」の庭師と
同一人物。
広縁のガラス戸は高価な波打ちガラスを採用。
台風時には防御するため10万円の補修費用がいったとか。

 
京の伝統的な「大塀造」の建築の代表例で。
特に、和風の中に洋風を取り入れた近代建築様式(武田吾一作)は、
近世京町屋の貴重な歴史資料となっており、
和風の建物の中に洋風建築と応接間と茶室(皇室関係者入場口)もありました。

  
瓢樹の料理に工夫が凝らされていました。
 
   瓢樹の前で記念撮影
祇園祭用の鉾飾り鯉山のタベストリー
   
     
   (運営委員 川崎泰弘 記す)                                  イベント実施報告一覧へ戻る