2013年10月22日(火)開催。 参加者15名。(田熊康礼運営委員企画)
マンドリンといえば、小さいころからなじみの深い楽器であるが、その実、その実態をあまりよく知らない。
今回は、日本で唯一という「マンドリン音の博物館」を見学し、いろいろ知識を増やしてきました。
館長・南谷博一氏は、マンドリン奏者としても、日本の第一人者で、もともとは薬剤師として家業の薬局をついでいたが、マンドリンの魅力から離れられず、ついに薬局を廃業して「マンドリンの博物館」を作ってしまったという剛の者。
7歳からマンドリンを弾いてきたというから、すでに70年近い芸歴。
当日は、そもそもマンドリンと出会ったいきさつから、その後の苦労ばなし、マンドリンの歴史など興味深い内容を拝聴。
マンドリンはギリシャが発祥の地で、日本にマンドリンが入ってきたのは明治27年。日本で最初にマンドリンを造ったのは名古屋の人であるとか、その形は昔からほとんど変わっていないとか、初めて聞く話も多くみな興味津津。
後半は、イタリアでの演奏旅行や愛知万博で700人を指揮したビデオなどを視聴。その迫力に圧倒されました。
最後にマンドリンの実演。日本が戦争に負けたのは、軍歌に短調の曲が多かったという持論のもと、歌謡曲や唱歌など、短調と長調の曲の弾き比べ。知っている曲なら楽譜なしでひけるというその腕前にあらためて脱帽。
来年には、また、自らの楽団を引き連れてイタリアへ演奏旅行に行くのだ、と力強く語っていた姿は、とても70台半ばにはみえず、こちらもパワーをもらって帰ってきました。
世の中には、お年寄りといえども、素晴らしい能力の持ち主がいるものです。 以上
【文と写真 井ノ口繁一】
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