2011年11月25日(金)10:00~15:00 開催。 参加者20名。
当日のハイキングは、晴天に恵まれ、都下「あきる野市」を流れる「秋川」の上流、『秋川渓谷』周辺に広がる紅葉風景を探勝しながら、渓谷沿岸を散策するコースでした。
JR「武蔵五日市駅」から檜原街道を西へ10分ほど進み、南へ折れて住宅地を抜けると、間もなく、“阿伎留郷”と呼ばれる秋川流域一帯の総鎮守とされた古社「阿伎留神社」に到着。鬱蒼とした境内に、黄葉した銀杏の大樹が数本立っています。創建年代は不明ですが、平安時代からの歴史を有するとのこと。鎌倉時代以降、各時代の武将・将軍に崇敬されてきた神社です。社殿は、江戸末期の天保元年(1830)の五日市大火に類焼して以後、明治21年にやっと再建されたようです。当社は、毎年9月28~30日の例大祭には、珍しい六角形の神輿を街中に繰り出すとのことで、社殿の右脇の神輿蔵に、大小4基の六角形の神輿が収められていました。
同社の南側の坂を下り、すぐ南側の「秋川」の流れを、近くにある「小和田橋」で越え、南北朝後期の応安6年(1373)の創建といわれる、臨済宗建長寺派「廣徳寺」の参道の坂をしばらく登ると、やがて、時代を感じさせる総門と、その先の山門が見えてきました。総門は、南北朝・室町期の様式を持つといわれ、当町内では最古の様式を止めている建築物とのこと。その奥には、中世の唐様楼門の様式を有する典型的な禅宗様式を備えた茅葺の山門が見えます。山門と壮大な本堂との間の広場には、樹高30mほどの2本の銀杏の大樹が、黄金色の枝葉を広げて威容を誇っていました。本堂の裏には、樹高19mの都の天然記念物「タラヨウ」の大樹(都内最大樹)が、また裏の竹林の中には、同じく樹高25mの都の天然記念物「カヤ」の大樹(多摩地区最大樹)が威容を誇示していました。
「廣徳寺」を出て、再び檜原街道に戻り、さらに、同街道の北側をほぼ平行して西に伸びる林道「星竹通り」に入り、遥か下に「秋川」のせせらぎの音を聞きながら坂道を登り、途中、最高所の「普光寺」で小休止を取り、約1時間半の散策の後、最終地「十里木」で、「秋川」に掛かる「落合橋」たもとに到着。そこから食事処の送迎バスで「黒茶屋」に送ってもらい、待ちに待った昼食(山里料理)に出会いました。
「黒茶屋」は、その入口に大きな水車がゆっくりと回り、約3,500坪の秋川渓谷沿岸の敷地に、檜原村の数馬から、約250年前の江戸時代中期頃の庄屋造りの茅葺古民家を移築し、食事処としている料理屋。屋内や各客室には時代物の家具調度類が置かれ、ひと昔前にタイムスリップした雰囲気を感じさせてくれます。お料理は、地鶏・川魚・牛肉・野菜・山菜などを素材とした山里料理を提供してくれます。
ハイキングの疲れも癒え、ホッとする食事と歓談のひと時を過ごした後、「武蔵五日市駅」まで戻って、皆さんと駅前にてお別れしました。
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